
【エントリー部門】
アイディア部門
【応募者属性】
学生
【応募者名】
佐伯幸紀,佐久間健吾,山形智弘,山崎徳将,大槻明
【エントリー作品の権利指定】
CC-BY-NC
【エントリー作品の詳細説明】
現在,国土交通省ハザードマップポータル,GEODAS(ジオダス)及び液状化マップなど,様々な地盤関係の情報が公開されているが、その殆どが土地の揺れやすさや液状化の危険など、地盤に対するネガティブ情報のみでハザード評価がなされている。そこで,本提案では,第1段として,ネガティブ情報のみならず,その地盤に対して軟弱地盤対策などが行われていた場合は,これらの情報をポジティブ情報と定義してリンクさせることで,ネガティブ・ポジティブ双方の情報を統合した地盤LODを作成するアイデアについて提案する。さらに,地盤LODの活用事例のアイデアについても示す。
ネガティブ情報は,国土地盤情報検索サイト「KuniJiban」が公開している,N値、土質区分、層厚などのデータを総合的に評価して算出する。また,ポジティブ情報は,奥村の論文(http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00037/358/358-118835.pdf)やジオテック株式会社サイト(http://www.jiban.co.jp/tips/kihon/kiso/tisiki03.htm)などで述べられている地盤対策に関する情報を参考とし,これらの情報を調査・収集のうえ総合的に評価して算出する。なお,これらネガティブ・ポジティブ情報の総合的な評価値の算出方法については今後の課題とする。
また,地盤LODの活用事例として次の2つのアイデアを提案する。
・ 「ポジティブ・ネガティブグラフ」
ゼロを基準値として,ネガティブ情報をマイナスに,ポジティブ情報をプラスにそれぞれ棒グラフ等としてプロットする可視化モデルを提案する。グラフとして地盤データを可視化することで、一目で「その土地の地盤の危険性や対策状況」が分かるため,多くの人が理解しやすいと考えられる。
・ 「不動産価格の予測等重回帰モデル」
国立情報学研究所が提供するHOME’Sデータセットなどを用いて,不動産価格を目的変数に,それ以外の不動産関係情報と地盤情報を説明変数に設定する重回帰モデルについて提案する。このモデルによって,地盤情報も考慮する形で不動産価格を予測・評価することができるようになると考えられる。さらに,不動産価格に影響を及ぼしている不動産関係情報もしくは地盤情報を明らかにすることができると考えられる。
Update: Jan 17, 2016
(Tomoki Saeki)