歩きながら、あるいは運転しながら撮影できるように、スマートフォンでの操作は極力簡素化されている。歩行者、自動車、パノラマなどの撮影モードを選択し、自動もしくは手動で撮影した後は、wifi接続を検知した時点で自動的に写真のアップロードが始まる。アップロードが完了したら(完了時にお知らせメールを受け取ることもできる)しばらく後処理が実行される。後処理とは人の顔や車両のナンバープレートを自動判別してぼかしを入れるものだ。認識率は完全ではないものの、漏れや誤りがあれば対象写真の該当エリアを指定してぼかし処理の申請を出すこともできる。(審査を経て通常、翌日にはぼかしが完了する)
旅の記録としてはもちろん、特定の目的やエリアの最新状況を把握する必要がある場合などに非常に有効であろう。狭いエリアであれば短期間で網羅的な撮影も可能だ。
ウェブサイト上で公開された写真はOpenStreetMap(OSM)コミュニティにも提供され、それを見ながら地理情報をOSMに投入することもできるようになっている。写真単独で利用する場合はCC BY-SA4.0(*1)のもと、オープンデータとして利用することもできる。企業等が自社システムと連携させたい場合には有料のAPIも提供されている。
その技術や将来性は注目を集めており、つい先日投資家のSequoiaが150万ドルの投資を行うというニュースリリースもあった(*2)。
ポイント:
●クラウドソーシング、オープンデータコミュニティ連携
●参加者を増やすための操作簡易化(自動処理)
●高度な画像処理技術
ビジネスモデル:
●運営:Mapillary ABというスウェーデンの企業
●収入: プライベートな実行環境や画像利用APIを企業等に有料で提供
●ソースコード:非公開
●データ:(参加者による)オープンデータ
Update: Jan 19, 2015
(higa4(東 修作))