【エントリー部門】データセット部門
【応募者属性】社会人
【応募者名】 高橋菜奈子
【エントリー作品の権利指定】CCBY(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja)
【エントリー作品のURL】
郷土かるたのデータセット一覧 http://linkdata.org/work/rdf1s4829i
いろはかるた頭文字 http://linkdata.org/work/rdf1s4830i
上毛かるた http://linkdata.org/work/rdf1s4831i
越前若狭いろはかるた http://linkdata.org/work/rdf1s4832i
※本作品は、複数のデータセット(現時点では4つ)を組み合わせることによって、郷土かるたLODを実現するものである。
【利用しているオープンデータ】
DBpedia Japanese
国立国会図書館サーチ(NDLサーチ)
GeoNames.jp
【利用しているパートナーリソース】
DBpedia Japanese
国立国会図書館サーチ(NDLサーチ)
LinkData.org(一般社団法人リンクデータ)
GeoNames.jp (インディゴ株式会社)
【エントリー作品の詳細説明】
郷土かるたLOD全体の企画コンセプトはスライド(http://www.slideshare.net/tnanako64/local-karuta-project
)を添付している。さまざまな地域の郷土かるたの情報にオープンなライセンスを付与し、誰でも自由に利用できるようにすること、および、LODの技術を使うことによって、データの活用性が高まる。このことにより、郷土の魅力を伝え、かるたという文化を継承し、子供たちの地域理解や言語感覚を育むため、郷土かるたLODのデータセットを作成した。
[独自性]
かるたは、16世紀にポルトガルから伝わった南蛮カルタに起源があるが、江戸時代には庶民の遊びとして普及しており、現代においても代表的な正月遊びの一つである。かるたのLODは世界的にも事例がなく、データモデルの設計から取り組んだ。かるたの中でも最初に郷土かるたに取り組んだのは、日本各地に500種類以上存在するといわれており、地理情報とのリンク形成が可能であり、さまざまな活用が見込めることが理由である。
[展開性]
郷土かるたは、身近な地域・郷土の代表的な歴史・自然・産業・人物・文化がとりあげられているため、かるた遊びを楽しむだけでなく、学校教育や文化行事でも活用されている。群馬県の上毛かるたが有名だが、近年は全国各地で制作もされており、日本各地で500種類以上が存在する。郷土かるたLODは活用性の高いデータセットとなるとともに、全国的な展開が可能である。
[ライセンス]
データセットの公開にあたっては、郷土かるたの権利者に対して公開の許諾確認を行った。クリエイティブ・コモンズの「表示」 (CC BY)を適用することを原則としたが、権利者の公開条件によりCCBY以外のライセンスも許容した。
許諾を得る過程で、権利者である地方自治体やかるた制作団体にリンクト・オープン・データについて説明を行い、理解を得る機会となった。現在、3団体からの許諾を得ており、1団体と交渉中である。今後もかるた制作団体や、かるたに関係する協会・個人等に働きかけをしてデータの充実をはかる。
[データモデル]
かるたは、読札と取札の2枚のカードが1つのセットとなっていることが特徴である。
公開するデータ項目は以下のように設定した。
(1)郷土かるたLODで公開するデータ項目
読札のテキスト
取札の先頭の一字
関連する地名および緯度・経度
関連する人名・地名・事物とDBPediaへのリンク
郷土かるた名(書誌情報)
(2)権利者の許諾により、公開可能とするデータ
絵札の画像
解説のテキスト
郷土かるたのデータモデルの設計においては、今後、かるた全般(いろはかるたや百人一首)にも適用できるモデルとすることを念頭に置いた。当初、読札と取札をリソースとして階層構造をとる方式も検討したが、公開プラットフォームとして予定していたLinkDataは一覧性の高い表形式でデータを扱っているため、フラットな構造での表現とし、リソースの種類ごとにテーブルをわけて複数のデータセットで表現することとした(スライドp.8参照)。上毛かるたと越前若狭いろはかるたの2種類の「い」のカードをつないだグラフの画像を添付している。
今後は、絵札の画像の追加やかるたの種類の拡大にあわせて、データモデルの変更も検討していく。
[リンクの形成]
各地の郷土かるたをリンクするために、いろはかるた頭文字のデータセットを作成した。これにより、頭文字からのつながりを形成したのが、郷土かるたLODの特徴である。
外部リソースとしては、DBPedia、GeoNames、NDL-Searchにリンクしている。今後、いろはかるた頭文字からのリンクなど、さらにリンクできる外部リソースを選定して追加していく。
※本作品は、2016年6月~7月に開講された「リンクト・オープン・データ連続講座(東京)」を受講したことをきっかけに作成したものです。ご指導いただいた講師の皆様に感謝いたします。
Update: Jan 15, 2017
(Nanako Takahashi)